コンシェルジュの仕事とは

高級マンションの代名詞「コンシェルジュ」

マンションコンシェルジュは、富裕層をターゲットにした高級マンションで設置され、マンションに住む入居者の方が快適に過ごせるように、総合的なサービスを担っています。マンションによって提供しているサービスは異なりますが、一般的なものとしては「①共有設備・備品の管理」、「②取次業務」、「③困りごとのサポート」です。

①共有設備・備品の管理
マンション内のゲストルームやパーティールームなど共有設備の予約管理、備品の貸し出し管理です。
②取次業務
ゲストの入館受付や案内、宅配便や郵便物の保管・発送の代行、タクシーの手配やクリーニングの受け渡し、各種業者の紹介と取次など、個人でやると時間がかかるし、面倒だという感じる作業をこなしてくれます。
③共有設備・備品の管理
たとえば電球が切れたから新しいものを探してほしいとか、ベビーシッターへの紹介や連絡、ハウスクリーニングやリフォーム業者の紹介、入居者からのちょっとしたお願いごとへのサポートなどです。

芸能人や著名人、一般の富裕層が住む大規模な高級マンションですと24時間365日、シフト制でコンシェルジュが常駐しています。日々入居者と顔を合わせるマンションコンシェルジュには、コミュニケーション能力やトラブル発生時にも臨機応変に対応できる柔軟さが期待されます。

マンションによって違いますが、高級マンションだからコンシェルジュがいて当然!というわけではありません。当然コンシェルジュを付けるための費用はかかり、「コンシェルジュ付高級マンション」はそのサービスを利用するしないにかかわらず、管理費に組み込まれるケースがあります。忙しい人や面倒くさがり、子育て真っただ中の主婦の方、一人暮らしの高齢者の方などには大変便利なサービスなのではないでしょうか。

「管理人」のかっこいい呼び方が「コンシェルジュ」?

マンションの「管理人」を、今風でかっこいい呼び名で「コンシェルジュ」と呼ぶ……これは大きな間違いです。「コンシェルジュ」は、元々はフランス語で「集合住宅の管理人」という意味の職業です。そのためマンション管理人と混同されがちですが、実のところそのサービスの中身が全く異なるのです。「管理人」とは、管理組合の管理規約で決められた業務を行うスタッフのことです。管理人の業務は以下のようなもので、建物の保守と管理を行ってくれます。

  • 設備の点検
  • 掲示板の作成
  • 共用部の清掃
  • 建物内の巡回

管理人の業務に対して「コンシェルジュ」のお仕事は、住人がより便利に豊かに暮らせるようサポートし、さまざまなサービスを提供することを目的に、管理会社や派遣会社から配属されます。つまり、管理人とは業務の範囲が異なり、誰かに頼めたらより暮らしが便利になるサービスを提供するという点が特徴です。

「マンションコンシェルジュ」に資格はいりません。だけど……

「高級マンションのコンシェルジュで働いてみたいな」と考えている人の気持ちになってマンションコンシェルジュの求人広告を見てみると雇用形態が「パート」となっていることが多く、勤務日数や曜日がシフト制になっていてお昼から夕方までなどといった、空いた時間で働きたい方に人気の職業です。 マンションコンシェルジュには、現時点で特別な資格は必要ありません。 ただ、日々変わる入居者から依頼される内容に対する接客力やコミュニケーション能力が重要です。 周辺地域の観光地やサービスの情報は、入居者やそのゲストへ共有できますし、喜んでいただけるかもしれません。いざというときに手話や筆談がスマートにできれば、なんて素敵なマンションなんだと思わるかもしれません。 高級マンションの入居者層を考えると、日本だけではなく外国の方々とのコミュニケーションも必要な場合もあるので、語学力や国際的マナーをしっかり身につけているスタッフは心強いですね。

コンシェルジュとマリーアントワネット

パリ中心部を流れるセーヌ川の中州に「パリ発祥の地」と呼ばれるふたつの島があります。 ひとつは古くから大貴族や著名人が住む最高級住宅地と知られる「サン=ルイ島」。その西側にはノートルダム大聖堂やサントシャペル教会、コンシェルジュリなどの歴史的建造物が立ち並ぶ、船の形の島「シテ島」です。このシテ島に建つ「コンシェルジュリ」は、ゴシック建築の美しい見た目とは裏腹に、15世紀ごろの革命政治時代に裁判所と牢獄の役割を担ってきました。ここに貴族や革命家、文学者が収容され約2,700以上もの死刑判決が下されました。フランス王妃、マリー・アントワネットも幽閉されたそのひとりでした。

当時の監獄は有料だったため、囚われた人の経済力に応じてその待遇が大きく違いました。貧しい囚人はどんなに劣悪な環境で過ごしていたかと想像するだけでとても怖いですね。マリー・アントワネットは他の囚人と比べると厚待遇だったようですが、それでも華やかな宮殿生活とは天と地ほどのちがいだったでしょう。 この牢獄に収容された人々がいるコンシェルジュリの、牢屋のカギ番、警備、衛生、食料供給を一手に引き受けていたのが「コンシェルジュ(守衛)」という人たちです。時代が変わるにつれ、コンシェルジュ=集合住宅(アパルトマン)の管理人、ホテル宿泊客のあらゆる要望(法的・道徳的に反しない限り)に対応したり、代行・案内を行ったり、「総合的に世話をする係」という職業として位置づけられました。

コンシェルジュの活躍シーン

コンシェルジュが活躍する場所は多岐にわたります。
以下はその例です。

  • ホテルコンシェルジュ
  • マンションコンシェルジュ
  • 医療コンシェルジュ
  • ブライダルコンシェルジュ
  • ブックコンシェルジュ
  • スイーツコンシェルジュ
  • ワインコンシェルジュ
  • ティーコンシェルジュ
  • コスメコンシェルジュ

AIロボットコンシェルジュ

商業施設や医療施設、学校などでお出迎えしてくれるロボットを見たことはないでしょうか? 音声や胸のタブレットを通じてのやりとり、顔認識・感情認識などの多彩なセンシング機能を搭載しており、人々の仕事や暮らしの効率を高めてくれます。 また、最近の新築分譲マンションでは、ロボットコンシェルジュを全住戸に標準装備している物件も登場しています。
マンション管理会社・管理組合からのお知らせや宅配ボックスへの荷物受け取り通知などがあると、ロボットが手をあげて知らせるなど、新型コロナウイルスなどの感染症対策として、入居者と管理員等、マンション内における人と人との接触機会の低減にもつながります。 ロボットによっては、電気料金(概算)やマンション管理に関する簡単な質問などにこたえる機能や、自宅にいるお子さまの様子をカメラで撮影し、その映像を外出先からスマートフォンで確認する機能を搭載しているようです。

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